2017年の10枚。前編5枚。
Coldcut & On-U Sound - Outside The Echo Chamber
サンプリングマエストロColdcutとUKダブの生き証人エイドリアン・シャーウッドの夢のコラボ。意外とルーツレゲエに忠実な印象の10曲に加えて、デニス・ボーヴェル爺さんらが手掛けたダブバージョンも詰め込んだ30年選手たちの貫禄。
ドレスコーズ - 平凡
トレース元は完全にトーキングヘッズの「リメイン・イン・ライト」だけど、ここまで開き直って形にすることができる志摩遼平の尻の軽さはデヴィッド・ボウイクラス。いつの時代だって「古きをたずねて新しきを知る」ような作品は信頼できる。
Shobaleader One - Elektrac
スクエアプッシャー率いるショバリーダーワンのファーストアルバム。
手数の多い超絶プレイと、それに完全同期する電飾マスクで脳を麻痺させるライブを考えると、音源はライブ録音が圧倒的に正しい。素材を一番おいしい状態で提供するにはどうすればいいかわかってる腕のいい板前みたいなアルバム。
トリプルファイヤー - FIRE
前作あたりからその兆候があったしワンマンライブを観て確信したけど、バンドの音楽性がPigbagや Rip Rig+PanicのようなThe Pop Groupから派生したポストNWホワイトファンク寄りになってきている印象。となると吉田のボーカルはさしずめマーク・シチュワート。いつも何かに怒ってる。
シマダボーイ - Rainbow and Serpent
トリプルファイヤー、スカートなどのパーカッションを務めるnature danger gangシマダボーイのソロアルバム。NegiccoのKaedeが歌う冒頭"GLOMOROUS LIFE"だけそれっぽい体をなしている以外は、パーカッションノイズと爆発音を中心に形成されたアバンギャルドなサウンド。痛快。