[生まれて初めて女であることの意味を]最近聴いてたCD20150819[なぞってみる]

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タルトタタン - シロ・デューサー

先行シングル"プロ・デューサー"に続いて進行方向別通行区分の田中がプロデュースのニューアルバム。

悪魔将軍ばりの空洞感しかない歌詞で、声以外のアイドルとしてのパーソナリティは皆無で「女性ボーカルAとB」くらいの無個性なボーカルで歌われるのは、いびつながらもデリケートでセンチメンタルなメロディライン。で、それらを包み込むのは、初期ペイブメントやセバドーみたいな、ときに向かい風を浴びるほどの疾走感も伴うカラッカラのオルタナサウンド。悪い訳がない。



いまさら「今一番エッジの効いている存在はアイドル!これを聴かずして今の音楽語るなこの老害!」みたいな手垢まみれな論法は反吐がでる思いなんだけど、思春期の頃オルタナにやられていまだにメンタリティを引きずられている人たちに聴いてほしいアルバム。


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Taylor Locke - Time Stands Still

活動休止中のROONEYのTaylor Lockeによる1stソロ・アルバム。全体通して結構緻密で秀逸なポップソング、それでいて若干いなたい感じの内容なんだけど、なんといっても、"Running Away From Love"がぐいぐい来るポップソングで。もうこの曲で全部すっとんでしまう。 このキラキラした既聴感なんだろう?ってずーっと考えていたんだけど、BOO RADREYSの"Wake Up Boo"みたいな感じ。フロアで流れたら一気に空気が変わっちゃう、だけどもうDJこれの次かける曲ないよ、みたいな。そういう感じも含めて、アルバム通して90年代感。



MVがダサいところも90年代っぽい。


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Mutiny on the Bounty - Digital Tropics

ルクセンブルクの4人組ポストロックバンドMutiny on the Bountyのサード。以前のアルバムではボーカル曲もあるみたいなんだけど、今作はオールインスト。



冒頭の"Telekinesis"や"Ballet MÇcanique"のザクザク響くビートとリフはイカつめ・スケール感デカめのBattlesみたい。一方で"Dance AUTOMATON Dance"は重厚なビートの中にもウルトラヴォックス的なニューウェイブ感もちょっとだけ感じられたりして、地味ながらも器用なバンド。今の若い子に人気出そう。



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スカート - The First Waltz Award

去年11月に渋谷WWWで開催されたスカートのワンマンライブでの演奏を収録したライブアルバム。

スカートがすごいのは、僕と君の距離と時間、みたいなものをずーっとぐるぐる歌っているのに、未来にちょっとだけ希望が持てるような音楽になっているところ。



この日のライブは俺も観に行ったんだけど、演者からのエネルギーを受けて大きな声でレスポンスするわけではないにせよ、それを受け止めて吸収して、時には小さく揺れて呼応するオーディエンス。その信頼関係、というと惰性っぽいからちょっと違うな・・とにかくそういう細かいニュアンスがたくさん重なって作り上げられた空気感というのが本当にすばらしかった。特に12インチで切られた"シリウス"からつづく後半の2曲の、素朴で穏やかな演奏なのにぐわっと感情をわしづかみにするようなエネルギーが圧巻だった。
このCDも一部のレコード店を除いて流通なし、本人が手作りで制作しているインディペンデントな活動をしているので、普通に生活していても出会う確率は高くないと思うけど、ふたことめにはビジネスモデルの話ばかりになる昨今の音楽業界に少しでも響けばいいのになと思ってる。