[このバラ持ってTVの男たちのように]最近聴いてたCD20141009[告白タイムを見つけ出したい]

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THE COLLECTORS - 鳴り止まないラブソング

コレクターズ、実に20枚目のアルバム。

20年以上連れ添ったベーシスト・オリさんが春先に脱退、この先一体どうなるんだ?とファンは皆不安に思っていたはず、、、だけど冒頭の「Da!Da!!Da!!!」で一気に吹き飛んだ。



ベテランバンドらしからぬフレッシュさ、いくつになっても何歌わせても過ぎ去った思春期を喚起させるひさしさんの声、シンプルなのにドキドキワクワクしてしまうメッセージ、最小限の楽器から打ち出されるラモーンズみたいなロックのダイナミズム。

目が覚める。今年の夏一番聴いた曲。

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Eno • Hyde - High Life

ブライアン・イーノとカール・ハイドのコラボアルバム第二弾。前作「Someday World」は、この2人のキャリアとネームバリューとは裏腹に、ちょっと今の音にアジャストしきれない(悪い意味で)ダサいニューウェイヴのような印象だったんだけど、これはイーノのマスターピースことTalking Headsの「Remain in Light」の2014年リメイク版といった感じ。荒々しいファンクギターに絡むGlitchビートが気持ちいい"DBF"なんか特にそう。



「Remain in Light」というアルバムは、きっとあの時代だったからこそ意味のあった作品であって、便利なツールも安価で手に入り、あの空気が誰でも鳴らせるようになった今となっては所詮その残像をただ追いかけているだけなのかもしれないし、実際カール・ハイドはただ純粋に追っかけたかったのかもしれない。でも、それでもいいんじゃないかな、と思わせる気持ちよさは、ダンス+快楽だけを追い続けていたカールのこれまでのキャリアの賜物だと思う。

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The Drums - Encyclopedia

メンバー脱退を経てリリースされた、ドラムスの3rd。

"Let's Go Surfing"に顕著な、薄っぺらいサーフアルバムのような1stのムードから、デビュー当初はてっきりVampire Weekend的な、過去の音楽に敬意を払うことで、新しい価値観を構築するバンドだと個人的に思っていた。

だから2nd「ポルタメント」を初めて聴いたときの、ジョイ・ディヴィジョンを更に陰気臭くしたような、ポジティブさのかけらもない鬱蒼とした雰囲気に相当面食らったなぁ、と思っていたんだけど、俺はこのバンドに関しておおいに勘違いをしていたっぽい。1stが異質だっただけでこのバンドの来るべき道って絶対こっち。



リズム隊がこぞって脱退したことにより冷たく平坦なマシンビートになり、更に音像がペラッペラになったことも、もともとポテンシャルとして持っていた軽やかでポップなのだけど空虚で鬱蒼とした雰囲気との相乗効果となっている気がする。簡単に論じるほど理解がしやすいバンドじゃない、ということだけとりあえず理解できた。

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Duck Sauce - Quack

NYハウスのトップに君臨し続けるアーマンド・ヴァン・ヘルデンと、スクラッチ世界一にも輝き現在はFool's Gold Records主宰A-Trakという人気・実力ともに申し分ないエレクトロダンスミュージック界の2千万パワーズみたいなユニットQuack、待望のアルバム。



「Barbra Streisand」はFatboy Slimを筆頭に当時のDJミックスで必ずといっていいほど使われまくってたけど、グラミーにノミネートされていたとは。ひぇーっ。



"It's you"なんて、手法自体はEDMってよりもナードコア風味のフィルタハウスだよね。やっぱりダンスミュージックは底抜けに陽気じゃなきゃな。