今年のチャートを何回かに分けてご紹介します。
ここんとこめっきり更新していなかったので、年末くらい更新しないと。
YounGSounds - more than TV
パンクバンドがずいぶんお行儀よくなってしまって久しくなって、ロックバンドにとって「ボーダーレス」って言葉がただの記号でしかなくなって、マッシュアップがここまで飽和しきった2013年に「サンプリング」ってもうとっくに時代遅れな言葉なのかもしれないけれど、ハードコア・パンクのスピードとヒップホップのファンキーなグルーヴに片足づつ突っ込んで、お行儀悪めにサンプリングを操るという点では、YounGSoundsは世界レベルで突出しているんじゃないかと思う。2012年リリースだけれども、これは入れておきたい。
グランドロイヤル~バター08とか聴いていた世代にはピンポイントでグサッと刺さるんじゃないだろうか。
吾妻光良 & The Swinging Bappers - Senior Bacchanals
なんと今年デビュー30年周年! のバッパーズ、7年ぶりのスタジオアルバム。相変わらずご機嫌なジャンプブルースはさながら還暦前のおっさんたちのどんちゃん騒ぎ(=BACCHANALS)。栃東がどうとかtwitterがどうとかゲラゲラ笑いながらビートに身を委ねてたら、ラストトラック「電話にコードがあった頃」でホロッときた。油断してた。
もうホント俺は最終的にはこんなおっさんになりたい。だからバンドも仕事もがんばるわ。
Vampire Weekend - Modern Vampires Of The City
メロディもリズムもハーモニーも、先人たちが作り出した音楽のへ敬意も、現代のDTM技術に対する挑戦も、楽しさも悲しさもすべてを呑みこんだ上で、可能な限りシンプルな形でポジティブな音楽として吐き出しているこのアルバムを聴いていると、テクノロジーってこういう風に使われるべきだと思うし、「温故知新」って言葉はこういうものを指すんだと思ってしまう。勝手な妄想だけど、リアルタイムで「ペットサウンズ」聴いた人の衝撃って、きっとこういう感覚だったんじゃないかな。
今年はやっぱりコレじゃないですかねー。