Daft Punk - Random Access Memories
俺内鉄則で、3つのフレーズで説明できるバンドはだいたいいいバンドだと思っている節があって。
ブラー
・イギリスのトラディショナルなライフスタイルへの敬意
・何をやっても隠し切れないデーモンのメジャー感
・何をやってもにじみ出るグレアムのインディー感
スティーブ・マルクマス
・アメリカンポップミュージックへの情熱
・それを台無しにする構成力
・生まれ持って兼ね備えている熱海感(枯れ)
セックスピストルズ
・ジョン・ライドンの仰々しさ
・マルコム・マクラレンの底なしの知性と時代を読む力
・シド・ヴィシャスの「持ってる」感
ぱっと思いついて言ってるから推敲も出来ていないけど、なんかそんな感じ。
で、俺内基準で言えば、ダフトパンクの3大要素は
・フックのあるファンキーなベースライン
・フランス人の「うたごころ」
・仮面
だと思っている。ここを変にフィルタハウスがどうとか言い始めると、すこし説明が混とんとしてしまうのだ。そういう意味ではビートががっちり生に寄ろうが、ナイル・ロジャース出てこようが今回のアルバムは全くブレていないなぁと思った所存。
David Bowie - Let's Dance
ナイル・ロジャース繋がりで。
当時の売れっ子プロデューサーだった彼と組んでダンスミュージックにガッツリ寄ったボウイの先進性、フットワークの軽さ(尻の軽さ)とか、このアルバム自体の評価は置いとくとして、思ったのはこのアルバムは当時の邦楽ロックに相当影響を及ぼしているんじゃないか、という点。
吉川の「Lady Baby」とかまんま「レッツ・ダンス」だし、「チャイナ・ガール」のイントロ・コーラスワークはCCB「空想KISS」、BOØWY「ハイウェイに乗る前に」のイントロは「モダン・ラブ」インスパイア系。あとレベッカの曲のアプローチもこのアルバムが容易に連想できる。レベッカはどちらかというと、ナイル・ロジャースがその翌年にプロデュースするマドンナ「ライク・ア・バージン」か。
パクリだなんだとかはここではどうでもよくて、何が言いたいかというと当時の海外のモードの伝達速度。「レッツ・ダンス」のリリースが1983年4月。吉川の「INNOCENT SKY」が85年3月、BOØWYの「BOØWY」が85年6月、CCB「空想KISS」に至っちゃ1985年11月リリース。当時のシーンの中では、比較的アンテナ張り巡らしているタイプのアーティストで、なおかつ人気(メジャーの資金力)も兼ね備えていてそのモードを取り込む環境もあったはずなのに、最新鋭のモードを消化してプロダクトとしてリリースするまでに、早くてまる2年かかった計算になる。今じゃ到底考えられないなーと思った所存。ジョン・ゾーン。
LA-PPISCH - 25th Anniversary Tour ~六人の侍~ at SHIBUYA-AX
去年開催されたレピッシュ25周年ライブ@AXのDVD。
3月にリリースされた作品がようやく気持ち的に落ち着いて語れるようになった。
同内容のCDもついていてホントありがたい。
上田現が死去して以降、というか脱退以降ずっと足りないピースだったキーボードに去年春から奥野真哉が入って、ようやく、ほんとようやく「戻ってきた」感がでたんだけど、今回のライブでは更に存在感を増した気がする。DVDだとちょっとわかりにくいけど、オープニング「美代ちゃんのXXX」で舞台袖からアルトサックスぶら下げた奥野さんが登場したとき、上田現のお化けが出たんじゃないかと思ってホント失神しそうになった。(今まで吹いたことのないサックスをライブ3日前から猛練習したらしい)
足りないピースがようやく埋まった、というのはセットリストにもはっきり反映されていて、(これは憶測だけど)上田現という存在が大きすぎて、これまで頑なに避けていたであろう「石榴」とか「OUR LIFE」みたいな、鍵盤がいないと成立しないような曲も何の違和感もなく演奏していて、もう何も迷いがなくなったんじゃないかなと思うのだ。
そしてレピッシュのライブを観ていて思うのは、どんだけむちゃくちゃなことをやっていても、バンドアンサンブルが意外とシンプルでベーシックだという点。ホーンと鍵盤とギターとベースが、ほとんどユニゾンしない。これがリズム感とバンドサウンドの厚みにつながるんじゃないかな。
もうすぐ50歳だというのにやはりこの人たちは相変わらず無敵のライブバンドだと確信できた、とてもいいDVDだった。
辛抱できずにキャプってしまった。
このアングルの画像が見れるのってレピッシュだけ。
Ms Lauryn Hill- Neurotic Society
ここ数ヶ月で聴いた曲の中で一番攻撃的だった曲。