ヴィヴィアン・ガールズのキャシー+ウッズのケヴィンによる斜陽感あふれる枯れた西海岸ポップス。20年前のカレッジチャートとかにランクインしてそうなインディ臭さもありつつ、胸を鷲掴みにされるようなフォーキーな切り口もあったりして、心が弱いときに聴いたらやられてしまいそうなくらい沁みる。
(((さらうんど))) / (((さらうんど)))
鴨田潤+TraksBoysの3人によるユニット。音もボーカルもコーラスも詞もアートワークもすべて80年代の甘酸っぱさ満載なのに、どこを切り取っても2012年に鳴らされるべき音になっているところがすごい。佐野元春のカヴァーも秀逸。歯軋りするほどうらやましく思う。
JJAMZ / Suicide Pact
元the LikeのZ. Berg嬢を中心に、いろんなバンドのから集まったドリームチーム的なバンド。腕のよいスター選手がよってたかってZ. Bergの神輿を担いでいるバンドだと思ったらぜんぜんそんなことなくて、何の片意地も張らずグッドメロディを当たり前のように演奏しているのがなんか意外だった。
Yeasayer / Fragrant World
以前は「ボルチモアあたりで活躍してそうなバンドだなー」って思ってたけど、気がついたら「黒人音楽を猿真似し続けたら突如珍種になってしまった」みたいなバンドになっていた。こんなバンドじゃなかったのにどこをどうしたらこんなことになるんだ?と思ってしまうほどいびつなR&Bテイストのエレポップなんだけど、ニューオーダーとかもそうだったようにone & onlyなファンクネスに昇華している。すばらしい。
モーモールルギャバン / 僕は暗闇で迸る命、若さを叫ぶ
ハイテンションと繊細さをあわせ持つ内容は、過去の作品を踏襲していて相変わらず爽快なんだけど、なんとなく後からこのバンドの歴史を遡ったとき、このアルバムがターニングポイントになっているような気もしなくもないと思った。