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The Avalanches - Wildflower

僕らの世代からすると、サンプリングミュージックが一番アツかったのは95年~2000年だったんじゃないかなと思う。

テクノ・ハウスではファットボーイスリムやケミカルブラザーズのようなビッグビート勢が一斉を風靡して、ヒップホップ寄りの土壌からはDJ SHADOWやカット・ケミスト、ジェームス・ラヴェルみたいなアーティストが支持を得て、サンプリングを生バンドのフォーマットで再解釈するグランドロイヤル周辺のバンドも依然として人気があったし、(個人的な肌感覚だけど)当時一番ダサかったディスコっぽいノリを力技でオシャレでかっこいい音楽に仕立てたダフト・パンクやジャック・ル・コントみたいなアーティストも登場、そしてそれぞれの下に有象無象のアーティストがうごめいている・・それぞれ出所が違うものの、皆同じ場所を向いていたような気がしていたし、世紀末の喧騒もあいまって、誰かが何かを出すたびにソワソワしていたような気がする。

そんな時代の最後に登場したのがアヴァランチズ。狂気のカット&ペーストでスイートでロマンチックな世界を映しだしたアルバム「Since I Left You」は大事件だったし、リリース後、サマソニに出演した際のDJセットは、これがターンテーブルを使ったサンプリングミュージックの理想だと思ってしまうくらいの極上のパフォーマンスだったのを鮮明に覚えてる。



そんな傑作アルバムから16年、、、なんの前触れもなく届いた新作。恐る恐るプレイボタンを押すと、びっくりするほど何も変わってなかった。仲間内で最近のバンドの90年代回帰みたいな話をよしていたんだけど、このアップデートされてなさっぷりは、もはやマンネリではなくエヴァ―グリーン。今のシーンに需要がある音楽かどうかはわからないものの、1stアルバムに漂う、全体を優しく包み込むようなロマンチックな輝きは全然衰えてなくて内心ホッとした。


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Donnie Trumpet & The Social Experiment - Surf

シカゴのトランペッター、ニコ・セガール(=ドニー・トランペット)と、同じくシカゴ出身のチャンス・ザ・ラッパーをはじめとしたシカゴ/LAの若手によるバンド・プロジェクト。
トランペットがフィーチャーされている曲はそこまでなくて、地元のミュージシャンが中心となりつつも、バスタ・ライムスやエリカ・バドゥみたいな大御所まで参加していて、ヒップホップの枠にとらわれないスケール感と鮮やかさ。テクノ、ジャズ、ジューク、ロック、音響系etc.音楽的にも雑多ながらも歴史があるシカゴならでは。
ワンカメでミュージカルのように展開するMVが最高にハッピーでかっこいい。



このアルバム、DatPiffから無料ダウンロードできるんだけど、ミックステープで実績作り → ころあい見てお金を取るビジネスモデルで、太い客から根こそぎもぎ取る日本の市場とは真逆のベクトルに進んでいるのも興味深い。