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MONO NO AWARE - 人生、山おり谷おり

八丈島出身の4人組MONO NO AWARE、もうあっちこっちのフェスに引っ張りだこの彼らの1stアルバム。



世代的なモードの要素もあるんだけど、カセットテープ倍速ダビングしたかのような音質で言葉遊びのセンスが光るポップソング「マンマミーヤ!」、鈍臭い中にもキッチュでウィットにとんだメロディとビートがfranz ferdinandみたいな「イワンコッチャナイ」、淡々としたオープニングから一転、平衡感覚がなくなるかのような混とんとしたエンディングを迎える「駆け落ち」など、オリジナリティに富んでいて、あえて言うなら初期フジファブリックのようなワクワク感がある。



あとこの世代のアーティストって、ビット数高めで情景や感情を事細かに説明する歌詞が多いのが特徴だと思うんだけど、このバンドの歌はどの曲もリズム感を丁寧に解釈しつつも、出来るだけ自分の言葉で、そして出来るだけ少ない言葉で紡いでいる感じがして、個人的にグサグサ刺さる。頭が下がる。


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DYGL - Say Goodbye to Memory Den

今年の邦楽ロック最重要バンドといっても過言ではないDYGLの待望のファーストアルバム。
英語で歌うのがうまいバンドはたくさんいたし、日本以外に海外にも活動の軸を持ったバンドもたくさんいる。サウンドはストロークスっぽいし、そういう意味ではだいぶ既視感があるはずなんだけど、そういう論点で話をすることがバカらしいくらい、なんかもうこのバンドは次元が違う。



ストロークスのアルバート・ハモンドJr.と、ストロークスのプロデューサー、ガス・オバーグの2人がプロデュースを担当、もちろん全曲英詞。CDには日本語訳詞のブックレットが添えられていて、完全に海外のバンド扱い。むしろ「メンバーに日本人がいて、ちょいちょい来日するバンド」くらいのイメージ。シングルをリリースした際、あしゅら男爵の片割れYikiki Beatとどうやって折り合いつけていくのかな、と思ったら結局あっちは解散したみたいだ。

力みがちに自分の斜め前方にある「洋楽」と張り合うんじゃなくて、いまいる足元が洋楽と地続きで、そして日本でもそれが空回りすることなく評価を得ている。こういうのをあっけらかんとやってのけてしまうなんて、本当叶わないなと思う。