[野畑に咲いてるのは]最近聴いてる20211206[まるで君のようなれんげ草]

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Park Hye Jin - Before I Die

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ソウル出身で現在は活動拠点をロンドンに移しているパク・へジン待望のアルバム。DTMをかじったことのある人ならSpliceで比較的簡単に見つけられるサンプルを使ったミニマルなビートに乗せて、漠然とした不安や孤独の中で自問自答を繰り返すシンプルなメッセージを持ったリリック。



Ninja Tuneからリリースされた本作品もそうだし現在はXL Recordings所属のYaeji(Yaeji自身は米国籍だけど)などを聴いてると、日本から見る限りではBTSをはじめとしたK-POPの印象が強い韓国音楽シーンだが、アンダーグラウンドシーンが成熟ししっかり世界的に評価されていていて掘れば掘るほどいい音楽に出会える。



The Convenience - Accelerator

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Video AgeのメンバーによるユニットThe Convenience。ノスタルジックでありながらキラキラしたVaporサウンドは本体Video Ageと大きな違いがないけど、ファンキーかつ高揚感のあるディスコポップからメロウな"Luxe""Telephone Number"でしっとり聴かせる後半のピークへの持っていき方が聴いていて楽しい。



最近はアルバム通した流れを堪能する(そして冒頭に戻ってきて1曲目を迎える)なんて聴き方は少なくなってきているのかもしれないけど、こういう聴き方もやっぱり楽しみ方としてあっていいよね。





No Buses - No Buses

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6月にリリースされたNo Busesのファーストアルバム。メンバー全員20歳そこそこ。なのにストロークスやニュー・オーダーっぽいクールでメランコリックな曲調が多くて2世代年上の俺も楽しめる。若いのに古い音楽が好きだな、という感情ではなく、ああ俺もまだ若い世代の音楽を聴いていてもいいんだ、という感情に近いかも。当の本人的にはそんな狙いは微塵もないんだろうけどなんか嬉しくなる。



"Mate"で聴ける""I Don't know why"という歌詞で思い出したんだけど、以前からI Don't know whyという言葉ってネイティブにしかわからない繊細な感情を持っているような気がしていて。日本語でいうとなんだろう?と10代の頃からずっと考えている。





Snapped Ankles - Forest of Your Problems

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イースト・ロンドンをベースに活動するポスト・パンク・バンド、スナップト・アンクルズ。先行シングルとしてリリースされたパーカッシヴなアフロビート寄りの3曲がアルバムの冒頭を飾っていてまずぶっ飛ばされる。だいたいアルバムの冒頭の数曲ってのはどのバンドも手持ちの切り札を持ってくるもんだし、最後まで聴くかをそこで判断すれば打率はかなり高い。



4曲目以降はソリッドでザラザラした手触りの良質な前のめり系ポストパンク〜汚ねえゲイリー・ニューマンみたいなNWで構成されていて、それはそれでまた気持ちいい。意外とグッドルッキングなんじゃね?とMVを観てみたがいでたちはフランク・ザッパ系で掴みどころがない。結局どんなバンドだったっけ?と実態が掴めないまま気がついたら通して聴いてしまう実に痛快なアルバム。