[君のヘアーと]最近聴いてたCD20160213[戯れたいぜ]

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トリプルファイアー - エピタフ

高田馬場のジョイ・ディビジョンことトリプルファイアー。自己に対するくすぶりと甘えが(福本伸行や真鍋昌平のマンガ的な意味で)ヒリヒリとエモかったのに対して、3枚目となるこのアルバムは比較的俯瞰視点でナンセンスに展開している気がする。



サウンドもゆらゆら帝国みたいな闇雲な説得力まで出てきた感じ。「戦争の話」なんて、カットアップとサンプリングを多用したアブストラクトなHIPHOPみたい。どこがどう、とうまく説明しにくいけど、結構がらっと変わった。
個人的にはギャンブルを題材にした時のこのバンドの破壊力は餓鬼レンジャーと双璧をなすと思う。

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Squeeze - Cradle to the Grave

ブリティッシュポップの老舗バンドSQUEEZEの17年ぶり14枚目となる新作。冒頭を飾るCradle to the Graveの、唐突なイントロで幕を開け、ジワジワと上昇するワクワク感からグワッとゴスペル風の盛り上がりに到達するサビ、コレがもうすごくいい。古き良きイギリス!って感じがする。しかもレーベルがVirgin。それだけでニヤニヤしてしまう。



コードワークがどこに向かうか読めないけど絶妙なところに展開していく"Beautiful Game"や、90年代だったらBoo Radleysが率先してカバーしそうな"Happy Days"とか、アルバム本編もカラフル。

あんまりちゃんと聴いたことがなかったので、今度ちゃんと聴いてみよう。


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Hiatus Kaiyote - Choose Your Weapon

メルボルンのネオ・ソウル/フューチャー・ソウルバンドHiatus Kaiyote。またオーストラリアか!グラミーにノミネートされた際はリズム・アンド・ブルースの括りだったようけど、もう少し非黒人のためのヒップホップのようなイメージ。



このバンドの特筆すべき点はとにかくリズムの解釈が異次元だということ。手数の多いMIXTAPEを聴いてるみたい。まるで竜神池のようにフリーキーなシンコペーションだらけなのに、よく歌いながらギター弾けるな。。。


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David Bowie - Hunky Dory

いまさらなんだけど、デヴィッド・ボウイが死んだ。

思春期のころ夢中になって聴いていたダイナソーJrや808ステイトがカバーをやってたのがきっかけで掘り下げてた。オンタイムではティン・マシーンのころか。

1枚選べと言われると非常に悩ましいけど「ロウ」と僅差で「ハンキー・ドーリー」。ハマる前から洋楽の教養として「レッツダンス」くらいは聴いたことがあったんだけど、いわゆる80sディスコっぽいところが自分の中で一番ダサかった時期だったので、いろいろDigった中で見つけた「ハンキー・ドーリー」がもつ人間臭さ?がすごく意外だった覚えがある。あと、手触りがアコースティックなアルバムだから、今聴いてもそれほど古さを感じないというのもあるかもしれない。



にしても、だ。
自分の死期を悟ったうえで、まるで世界中のファンに対する遺言のようなアルバムを作り、アルバムリリースとほぼ同時に事切れる、こんな「らしい」死に方あるだろうか。彼は死ぬまでデヴィッド・ボウイだった。そう思うと、デヴィッド・ボウイが亡くなってすごい悲しいけど、不謹慎ながら「がっかりすることがなくてよかった」とホッとしている自分もいる。これが正直な気持ち。