2014年俺チャート最終回ですー。
Seun Kuti & Egypt 80 - Long Way to the Beginning
トラッド・ワールドミュージックのイベント「Trad SMiLE」でDJをやっていて、俺はスカ・アイリッシュ・
ジプシーミュージックをかけることが多いんだけど、今年一番ウケたのは、アフロビートのサラブレッド、シェウン・クティのアルバムに入っていた「IMF」。
夜中に聴くと、もうタギるしブッコみたくなる。理屈じゃない音。しかしお父さんが有名ミュージシャンというのはよくある話だけど、先代のバンドを引き連れて、いうなれば2代目として活躍するミュージシャンってすごい。
The Royal Concept - GOLDRUSHED
EPに入っていた「D-D-Dance」からふんわり漂う80年代のいなたさがずっと気になっていたThe Royal Concept。
満を持して発表されたアルバムは、そのいなたさを残しつつも、いい塩梅でエレクトロミュージックの湿気も混ざっていて、かと思えば「ON OUR WAY」のキラキラ感は完全に2014年の音だし、やっぱり2014年は彼らの存在を外すことはできないなと思った。
Stephen Malkmus & The Jicks - Wig Out at Jagbags
ベックの新譜もサーストン・ムーアの新譜もピクシーズの再結成アルバムもJマスキスのソロもすごくよかったけど、やっぱりこれは外せない。いつどのタイミングで聴いても裏切らない音。もうこの人の奏でる音色を20年以上愛聴し続けている俺が言うんだから間違いない。
以前スティーブマルクマスの魅力を
・アメリカンポップミュージックへの情熱
・それを台無しにする構成力
・生まれ持って兼ね備えている熱海感(枯れ)
だと評したことがあって、「枯れ」は彼を語る上でのキーワードだと思っているんだけど、ここ2作はまさに枯れ花の狂い咲き状態。彼の「いい歳のとり方」を、俺は人生の参考にしている。
ナンバタタン - ガールズ・レテル・トーク
2013年リリースのタルトタタンのアルバム「グーテンベルクの銀河系 ~The Gutenberg Galaxy~」が、バラエティに富んだ作家陣によるキレッキレの演奏とナメきった歌詞とのコントラストが冴えわたる快作だったんだけど、更にそこに南波志保というふわ声爆弾が加わり、破壊力増した印象。
プロデュース・大半の作詞作曲は南波サイドのプロデューサー矢野博康でもタルトタタンサイドのプロデューサーアゼル&バイジャンでもなく、ふぇのたすのヤマモトシュウ。楽曲提供として、松永天馬と大森靖子という旬のアーティストが名を連ねているけど、それらが浮くことなくいい感じに溶け合ってる。これまであまり南波志保のソロには食指が伸びなかったんだけど、これはプロデューサーの好みの問題のような気がした。Cynbalsは嫌いじゃないんだけども。
そしてタルトタタン。もう彼女たちはガールポップの括りで捉えたらいけない存在だ。丸ごとメンバー入れ替えなんかしてるくらいだから、ガールポップやアイドルに必要な「個のキャラクター」や「ストーリー」はもはや邪魔。「女性ボーカル担当のAとB」くらいざっくりした存在。
タルトタタンのライブを観たことない俺からすると、MVとかも全部ウソで、2人とも実物はのっぺらぼうなんじゃないかと思ってる。
今年こそは頻繁に更新できるように頑張ります!