FRANKMUSIK - Complete Me
ロンドンの新進気鋭エレクトロ・シンガーFrankmusikことVincent Frankのデビュー盤。ペットショップボーイズを30歳若くしたようなアッパーでキラキラしたこの狂騒エレクトロポップっぷりはすごい。この自意識過剰なギラギラした感じと自作自演っぷりは、根拠なく信頼できる。 個人的にはエレクトロとか80sもう飽きたーってお嘆きの方は聴いておいたほうがいいと思う、正座して。 個人的には「When You're Around」の、マッシュアップでもリミックスでもサンプリングでもカバーでもない「替え唄」っぷりにビビった。今年一番ビビった曲かも。
busters - Waking The Dead
今年観たライブの中で印象的だったもののひとつに再結成スペシャルズ@studio coastがあるんだけど、それ観て思ったのは、エレクトロだったりR&Bだったりハウスだったりダブステップとかと同じで、やっぱりスカはダン スミュージックだよなぁ、ということ。細かい説明は割愛するけど、音の進化はさほど重要じゃないんだよなぁと思った。なにより楽しいし、スカ。 ドイツのベテランスカバンド・バスターズの新譜。はちゃめちゃ狂なスカビートは相変わらず健在で、何年か前に鴬谷の東京キネマ倶楽部にライブ観に行ったの が懐かしい。 全然関係ないんだけど、このCD3面開きの紙ジャケ+蓄光ロゴ+しっかりした作りのバンドロゴワッペン+CDエクストラ(っていまどき言わないか)で 1800円。輸入盤とは言えこの価格破壊。どういうこと?
Girls - Album
20周年を迎えたマタドールが送り出したサンフランシスコのポップデュオ・Girls。すでにNMEとかで「2009年注目のニューカマー」みたいなとり あげられ方をされてて、そのロッキングオン的な諸情報に正直ちょっと敬遠してしまうところなんだけど、エコーの効いたカラッカラに乾いた音にビーチボーイ ズ的な西海岸の風がぶんぶん吹きまくっている。ぱっと思い返したときにペイブメント(祝再結成)が浮かんだんだけど、あのバンドは緻密なポップミュージッ クを基調に、「オルタナティブ」という衣を使って実験的な部分をあえてそのまま「隙」としてうち出していた部分もあったけど、それに較べてこっちはものす ごい計算されたローファイポップ。歪みやエコーひとつとってもものすごい緻密な計算の賜物のように聞こえる。いやーたまらん。こういうの。
Currency - Currency
アイリッシュバンドinオージーCurrency。THE LIVING ENDのメンバーや、 オーストラリアのアイリッシュバンドMUTINYのメンバーなんかが集結しているらしい。アコーディオン、ホイッスル、バンジョー、マンドリンといったア イリッシュテイストの楽器までは容易にイメージ出来たけど、「Buckley's Tattoo」冒頭で「ぶいよぉぉぉーーーーーー」とディジェリドゥが響いたときにはビビった。アイリッシュinオージーの面目躍如。極論いってしまえば 内容は古今東西のアイリッシュパンクバンドと一緒なのだけど、そういう問題じゃねーんだよ、こういう音楽は。
ところで僕のCD狩りのホームグラウンドのひとつ・HMV渋谷が店内改装して、とくに3階がカオスな感じになった。今までカウンターの比較的近くにあった 洋楽ロックコーナーががっつり奥に追いやられて、一番人が集まる部分がワールドミュージックになってた。エスカレータ降りたら店内BGMがGogol Bordelloで、うっすら遠くからweezerの新譜が聴こえるって状況は僕的にはうれしいんだけど、どうなんだろこれ?
次回は2009年を振り返ってみようかね。