ツェッペリンといえば、「black dog」「rock'n'roll」「天国への階段」など、ハードロックのゴッドファーザーとして捉える意見が多いですが、この作品では変拍子を多用したトリッキーなシンセサイザーが気持ちいい「the Crunge」(後にヒップホップ界でスタンダードなブレイクビーツとして親しまれることになる)や、ビースティボーイズもがっつりサンプリングしていた「the Ocean」、レゲェ的なリズムが出色の「D'yer Ma'ker」にいたるまで、それまでの王道ハードロック路線からは想像もつかないアプローチを取り入れていて、加えてどれもこれもジミーペイジが勝手な解釈していて、原型とどめてないところがスゲェ!ツェッペリンのリーダー/プロデューサーであるジミーペイジは、クラプトン、ジェフ・ベックとともに「三大ギタリスト」といわれていますが、実際はギターはちっともうまくない!や、相当うまいんだろうけど、それよりもやっぱりメインストリームに居ながらにして革新を続ける発想力がすごかったんだと思います。
そしてボンゾのドラム!リリースから30年以上経っているアルバムなんだけど、改めて聴いてもこのドラムはすごすぎる。なにがすごいとうまく言葉で言い表せないんだけど、別にリズムが揺れているわけではないんだけど8ビートが8ビートに聴こえない、という感じ。元ストーンローゼスのレニ、ジョンスペンサーブルースエクスプロージョンのラッセル・シモンズにも通ずるびっくリズム。
ところでこのアルバムのジャケットは、ピンクフロイド「原子心母」、10cc「びっくり電話」などでおなじみ、ヒプノシスのデザインです。この人たちがアートワークを手がけたアルバムは、一分の狂いもなくハズレなし!です。いやマジで。